やはり猫は日向を見つける天才だった!わずかな光が差し込む場所にピンポイントで座り込む猫の姿が目撃される
猫はいつも何も考えずにゴロゴロ過ごしているように見えますが、実は快適な場所を見つける能力にとても長けている動物。人間の目から見ても合理的な判断を本能的に行っていることがあります。
先日、山形県のとある神社で撮影された写真には、そんな猫の能力が見事に捉えられていました。
実際の写真(提供:荘内神社)
ここはたくさんの絵馬が掛けられた奉納所。いろんな人々の願いが込められた絵馬がずらりと並ぶ一角には神聖な空気が立ち込め、訪れた者に畏敬の念を抱かせるような光景ですが、この中に1点だけ地面に光が差し込んでいる場所があります。
そして、そこに陣取っているのは……やはり猫でした。
ここしかニャい!!
光が当たっているのは、猫が1〜2匹ほどしか座れなさそうな狭い場所。奉納所はもちろんのこと、境内には他にも広々としたスペースがあるのに、ピンポイントでここにいるのは偶然という訳ではないでしょう。おそらく、「今この時間に日が当たって心地の良い場所はここしかない」と判断しているに違いありません。
猫の感の鋭さを再認識させられる一方で、スポットライトを浴びたように照らされる猫の姿は神々しく、いつまでも拝めていたくなりそうな光景です。
ここは山形県鶴岡市の鶴岡公園内にある荘内神社(しょうないじんじゃ)で、猫はそこで飼われている福丸くんという男の子。冒頭の写真を撮影した神職さんに当時の状況についてお話を聞いてみると、この日は七五三のお参りに訪れた人の写真を撮っていたそうですが、朝から気温が低く、時刻は夕方になっていたことから「肌寒いな…」と感じていたと言います。
そんな時、唯一日が当たっている場所に座っていた福丸くんの姿を見てビックリ。「猫は日が当たる場所を探して日向ぼっこをしているイメージはあったのですが、こんなに小さい日向を見つけるとは・・・驚きました。」と目撃当時の様子を振り返ってくれました。一方、日向ぼっこをしていた福丸くんの心境については「寒い日だったので『暖かいところあったあった!』という気持ちだったのではないでしょうか。」と推察。
しかしこの後、少し時間が経ち座っていた場所が影になると、また別の日向へと移っていったのだそうで、猫が快適な場所を探し出す能力の高さを再認識させられるエピソードでした。
茶白猫の福丸くん
実は荘内神社には4年ほど前まで「王子」という名前の神社猫がいて、たくさんの参拝客に愛されていました。その後、月日が流れて昨年の10月ごろから神社の境内や鶴岡公園に姿を現し始めたのが福丸くん。当時はとても健康そうには見えない外見で、冬に差し掛かろうとしていた時期でもあったことから神職さんも心配していたそうです。
「すごく痩せてしまっていて怪我もしていたため保護したかったのですが、警戒心が強くてできませんでした。その内、姿が見えなくなったので誰かが保護してくれたのかと思っていましたが、正月明けの頃に再び姿を見せるようになり、その後無事に保護することができました。」
今ではすっかり人慣れして、誰から触られても平気になった福丸くん。先代猫の王子とどこか似た行動をするため、神社の人や参拝者の人からも親しまれているようです。
こんな所で寝ていることも
神社での1日は朝ごはんから始まり、食べ終わると境内のパトロールに出発。その後は社務所で寝たり宮司さん宅で寝たり、境内でゴロゴロしたりするのがお決まりの過ごし方。お祭りなどで人が多く訪れる時はなかなか姿を見せないけれど、終わった後はひょっこり出てきて「お疲れ様」と言ってくれるのだとか。
そんな福丸くんは神出鬼没な猫ちゃん。神職さんでも常に居場所を把握するのは困難なのだそうで、「福丸は気まぐれなので必ず境内にいるというわけではありません。会えたらラッキーくらいのお気持ちでご参拝いただけると幸いです。」とネコ好きな人向けにメッセージを寄せてくれました。
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