【神の使い】キラキラと輝く光に包まれた猫の姿が神々しい…猫写真家が明かす撮影秘話と生い立ちに迫る
猫はぼんやりしたりゴロゴロ寝ていることの多い動物ですが、時にキリッとして美しく神秘的に見えることがあり、そのギャップも猫が持つ魅力のひとつ。
猫写真家のさくらもえぎさんが、茨城県の空き地で地域猫を撮っている時に撮影した写真も、そんな猫の神々しい瞬間を捉えた一枚です。
実際の写真(提供:さくらもえぎさん)
まばゆい光が降り注ぐ平原の中を悠然と歩く真っ白な猫。
その瞳は淡いブルーに彩られていて美しく感じられると同時に、心の中を全て見透かされるような鋭さもあり、煌めく光に包まれた姿はまるで神の使いのような崇高さを感じさせる佇まいです。
この光景を目撃した撮影者さん。当時の心境について「キラキラと輝く光を受け、しっぽをぴーんと立てて近づいてくる姿があまりにも美しくて可愛くて、なんとか写真に収めたいと必死でした。」と回想。
しかし「これはいい写真が撮れる!!」と気負いすぎてしまったせいか、緊張してしまってなかなかピントが合わず、ピンボケした写真ばかりが増えてしまう事態に。それでも夢中で撮り続けた末に神々しい猫の姿を撮影することができたそうです。
それにしてもこの猫ちゃん。カメラ目線のままこちらへ向かってきているように見えますが、一体なぜなのでしょうか。
撮影者さんに聞いてみると、実はこの猫ちゃんとは過去に何度か会っている顔なじみの間柄。なぜかカメラを向けるとこちらに向かって走ってくるのだそうで、この日もカメラを向けたところ走り寄ってきてくれたため、その瞬間を捉えたのが写真に写っているワンシーン。そして、撮り終えた後は猫ちゃんと思いっきりモフモフするひと時を楽しんだのだそう。
この写真を撮影した猫写真家の「sakuramoegi(さくらもえぎ)」さん。
動物好きな両親の元に生まれ、幼少期から犬や猫がいる環境で育ったさくらもえぎさんが写真を撮り始めたのは2010年、念願だった保護猫(ぽんず)との生活を始めたことがきっかけで、「愛猫の成長記録をきれいに残したい」との思いから一眼レフカメラを購入。その後は知り合いが保護した猫(ゆず)を迎え入れて、2匹の写真を撮ったりブログやSNSで紹介したりするのが何よりの楽しみとなります。
その一方で、保護犬猫を取り巻く現状を知ったことを機に「何かできることをしたい」と思い立ち、動物保護団体に所属することに。そこでは猫の保護や譲渡など様々な活動に従事し、とりわけ写真を通して保護犬猫や団体の活動を紹介することに注力。さらには「大好きな猫の魅力をより多くの人に伝えたい」との思いからスタートさせたのが、猫写真家としての活動なのだとか。
自然体な猫ちゃんを撮影
そんなさくらもえぎさんが、外猫を撮る際には心がけていることがあると言います。それは猫の気持ちや状況を尊重しながら撮影するということ。
「そこで生活する猫達を守るためにも、撮影場所がわからないように気をつけたり、自然な姿を撮影するために、望遠レンズを使い離れた場所から撮影しています。」
こうして撮影された作品の一部は、2月22日から横浜で開催される「ねこ写真展 @CP+2024~今を生きる猫たちのキオク・キロク~」で展示される予定となっています。
光と色彩が特徴的
今回インタビューに応じてくれた、さくらもえぎさん。
最後に被写体である猫への思いを聞いてみると「とにかく全ての猫が幸せに暮らせる世の中であって欲しいと願っています。」と述べたうえで、「猫の幸せを願う気持ちを光と色彩で表現すること、猫の内面を感じられるようなその子らしさを表現するのが目標です。」と表現者としての思いについても語ってくれました。
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