愛知の秘境「乳岩峡」に巨大なネコがいた!洞穴の内側から外を撮影すると…景色の中に背中を丸めた猫がぽっかり浮かび上がる
本来は特別な意味を持たないものを見た時に、自分がよく知っているものに見えたり思い浮かべてしまう知覚現象を「パレイドリア」と呼びます。たとえば雲や山などの自然物が、人の顔や動物の形に見えるといったことはその一例。もちろん猫に見えてしまうパレイドリア現象も存在します。
カメラで花や動物、風景写真などを撮影しているXユーザーの「@ee2154」さんは先日、愛知県にある秘境を訪れた時に撮った1枚の写真をSNSに投稿。そこに写し出された自然あふれる美しい景色の中には、一匹の大きな猫が姿を現していました。
ニャンと巨大な猫ちゃんが…!!
洞穴の内側から外の景色を撮影したというこの写真。手前にある階段からその大きさのほどがうかがえますが、上の方にある両端の凹みは猫の尖った両耳のように、右側の柔らかいカーブは丸みを帯びた猫の背中みたいで、巨大な猫が体を少し丸めながら、左側を向いて座っているような光景に見えてきます。
自然が偶然に作り出した風景がこれほど猫に似ているとは驚きですが、洞穴の中に入れば何処からでもこのように見られる訳ではなく、特定の位置から撮影しないとキレイな猫の形には見えないのだとか。
このユニークな洞穴があるのは愛知県新城市にある乳岩峡(ちいわきょう)。乳岩峡は標高670mの「乳岩山」一帯の全長4キロメートルに及ぶ渓谷で、洞穴の天井部に凝灰岩中に含まれる石灰分が溶け出した乳房状の鍾乳石が見られるのが名前の由来。
知る人ぞ知る、愛知の秘境
乳岩の洞窟にはたくさんの観音様が祀られていたり、山頂近くには通天門と呼ばれる天然石門があったりと見どころも多く、渓谷美と奇岩が織りなす大自然の絶景は神秘的で国の名勝および天然記念物に指定されています。
そんな乳岩峡に投稿主さんがやって来たのは、冒頭の絶景を撮影するのが目的で、訪れたのは今回が2回目。巨大な猫が浮かび上がった光景を初めて見た時の感想について「圧巻の一言に尽きます。何度も何度も訪れたくなる様な景色です。」と振り返ってくれました。
ネコ好きな人であれば、一度は訪れてみたくなりそうな場所ですが、秘境と言われていることからアクセスの難易度が気になるところ。
その点について聞いてみると「最寄り駅からこの写真の場所までは、徒歩1時間ほどで比較的楽な登山ですが、道中でほぼ垂直の梯子の様な階段を登らないといけないため大変でした。」と振り返ったうえで、「高いところが苦手な人や小さいお子さんは道中が危険な為やめておいた方がいいかもしれません。」と指摘。その一方で「景色自体はどんな方にもお勧めできるスポットになります。」とも語り、魅力的な場所であることには違いがないようです。
とても可愛らしい猫の景色を共有してくれた投稿主さん。もともと他の写真家がSNSなどで公開している作品を見るのが好きで、以前は見る側だったけれど「自分も同じ様に素敵な写真を撮りたい」と思うようになったことから、今年の4月にカメラによる撮影を開始。現在は静岡県を拠点に花、動物、風景などを撮影して、SNSのX(Twitter)で静岡近辺の魅力を発信していると言います。
四谷の千枚田(Photo by @ee2154)
今回、インタビューを受けてくれた理由について聞いてみると、「この記事を読んだ人が少しでも写真に興味を持っていただき、カメラを始める人が増えてくれると嬉しいです。」とコメントを寄せてくれました。
取材協力:e(@ee2154)さん
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